4051の創作

小説頑張って終わらす

1話③

エレベーターで13階のホールに着くと、10数人の変わった髪色の人達がおれを見ていた。茶色や黒の髪色はなんともなかったが、変わった色…紫や水色はなんだか違和感を感じたのだ。

「はいはい、この子が新たな患者のヒノ君だ。仲良くしてやってね!」

突然黒髪の女性がおれの紹介を始めた。

「どうも…」

突然過ぎたので素っ気ない感じになってしまった。

「じゃ、あとよろしく~」

女性はそう言い残してエレベーターを降りて行ってしまった。

「全くあの人は……みんな、あとはワタシが案内とかするから、解散。」

この中で一番背が高く、眼鏡をした紫の髪色の男性がその場をしきっていた。リーダー的存在らしい。

「では、キミの部屋に案内するよ。」

「お願いします。」

「そんな堅くならなくていいよ。では、行くぜ!」

男性はキザったらしくエレベーターのボタンを押していた。なんだか腹のたつ言動だ。


15階のところでエレベーターを降り、右に曲がって少し進んだところでキザ男(勝手に命名)は足を止めた。

「ここがキミの部屋だ。外の森っていう緑色の部分よく見えるよ。うらやましい。」

なぜか羨望の眼差しをむけられたが、気にしないで部屋に入ろうとした。

「え、おい。ワタシも部屋に入れさせろ!…着替えてるとこみたりしないからさ!」

彼の言動に問題ありそうだが、着替え…服…そういえばおれ以外今着ている服を着ていない。

「部屋に、服あるの?」

「…ああうん。モチロンモチロン」

つっこむとこそこじゃないとかぶつぶつ言っていたが、おれはおそるおそる扉のノブをひねった。






続く