2話②
朝食後、ロタリーには食堂で会わなかったので、まっすぐ彼女の部屋に向かった。
「ロタリー、いるか?」
ノックをしてそう言ったが返事がない。土俵って取っ手を掴んで少し押すと、鍵が掛けられていないことがわかった。
「は、入るぞー…」
扉を開けて部屋に入るとロタリーの部屋は淡いピンクや黄色などかわいい感じになっていた。リビングにむかうと、ロタリーはベッドの上でジャージ姿のままうつぶせに寝ていた。…二度寝というやつだろう。
「おーい、起きろー。」
肩を軽く掴んで揺らすと、「うぅん…」とロタリーは唸った。
「ん…?…?!?!ヒノくぅん?!」
目を覚ましたロタリーは驚きのあまり飛び上がっていた。驚かすつもりはなかったので少し悲しかった。
「キョウが、おれに渡したいものがあるって言われたからロタリーのこと探してて…。」
「…あ、そうだった。コレコレ。これ以上髪の毛短くならないなら、邪魔だと思って。」
そう言って差し出してきたのは、茶色の髪の毛を縛るゴムだった。
「さんきゅーロタリー。助かった。」
感謝の気持ちを述べ、受けとるためにロタリーの手に触れた瞬間、パチリと静電気が起こった。
「いってぇ」
思わず手を離すと、おれの指先から電気が出ていてロタリーはしびれて気絶していた。
「……、え?」
おれはわけもわからず立ち尽くしていた。
続く